アニメ三銃士

24話:ミレディーの逆襲

■放送日:1988年5月13日 / 演出:御厨恭輔 / 作画監督:辻初樹

■Story■
ミレディーはペペからダイヤの首飾りを受け取り、それをテームズ川へ投げ捨てる。しかし間一髪、駆けつけたロシナンテが川に飛び込み首飾りを拾う。
駆けつけたダルタニャンもミレディーと対峙。ミレディーはナイフやムチや催眠術で抵抗するも、逃げられないと観念するやテームズ川に身を投げ姿を消した。


ダルタニャンは首飾りを手に、バッキンガム公爵に見送られながらドーバーの港を旅立つ。
しかし、ダルタニャンの乗っている船には、ミレディーも潜んでいた。


その頃、リシュリューに捕らわれたボナシューは、ロシュフォールの館で厳しい取調べを受けていた。
それを知ったアンヌ王妃は国王に掛け合い、ボナシューを釈放させていた。


■Explanation■
再び対峙するダルタニャンとミレディー。
追い詰められたミレディーは、ダルタニャンに催眠術をかけて、何と自分の首を絞めさせようとする。そして、まるで自ら命を絶つような言葉を残して、テムズ河に身を投げる。
今までは計算高い行動をしてたミレディーだけに、この錯乱ぶりが何とも恐ろしい。


どうにか首飾りを取り返して、ドーバー海峡を旅立つダルタニャンと、それを見送る公爵。
公爵の表情は、やることをやって、後はダルタニャンに託すだけということで、どこか晴れやかだ。
しかし、これがダルタニャンと公爵の、今生の別れとなってしまう。


その頃パリでは、王妃が国王とリシュリューに掛け合い、投獄されていたボナシューを釈放させていた。
いつもは陰謀に翻弄されている王妃が、その胆力を見せた唯一の場面だったりする。普段からこの調子だったら、リシュリューもおいそれと手を出せなかったのかもしれないなぁ。


■Dialogue/Monologue■

ミレディー「お願いダルタニャン、私を殺して!捕まって首を斬られる位なら、今すぐここで死んだ方が良い!お願いダルタニャン、貴方のその手で、どうか私を殺して、お願い…」

ダルタニャンに追い詰められ、涙ながらに自分を殺すよう哀願するミレディー。
そしてダルタニャンも催眠術にかけられたように、ミレディーの首を絞めようとする。

ミレディー「捕まるくらいなら死んだ方がマシさ、私は永遠に自由な女なのだから」

一転して、公爵に向かって悪態を付くミレディーのセリフ。この後、テムズ河に飛び込みます。


■Next Episode ~次回予告~■

ダルタニャン「海神ネプチューンの怒りか。僕たちの乗った船に嵐が迫る。ところが荒れた海を沈めるおまじないで、コピーを海に投げ捨てるっていうんだ」
コピー「アァーアァー(鳴き声)」
ダルタニャン「落ち着けコピー!そんな酷い事は絶対に僕がさせないぞ!」
コピー「アー、ミレディー!ミレディー!」
ダルタニャン「えっ、ミレディー?ミレディーがこの船に乗ってるんだって!」
コピー「ジカイ『アニメ三銃士』」
ダルタニャン「《ドーバーの嵐》。みんな、また会おう!」

ダルタニャンと、予告初登場となるコピーによる掛け合い。
何故にコピーが生贄にされるのか、その衝撃の理由は次回を観てのお楽しみ。それにしてもコピーによる『アニメ三銃士』という作品名コールは何ともレアだ。


■Mousquetaires Journey ~三銃士紀行~■
本編ではミレディーが身を投げたテムズ川の映像を背景に、バッキンガム公爵の生涯について紹介。
公爵はジェームズ1世とチャールズ1世の重臣として活躍し、22歳で宮廷入りし31歳で公爵になる。チャールズ1世の王妃選びではスペイン王室との交渉に失敗するとフランス王室に候補者を求め、そのフランスとの交渉でアンヌ王妃と出会ったという。
その公爵も内政では外征失敗や軍事費増大で議会の反発を受け、国王が議会を解散・停止して救われるも、1628年には新教徒によって暗殺されたことが語られている。
本編でも公爵の出番は今回で終わり、次に名前が出た時には…。そんな展開を示唆している。


(記:2012年9月11日/追記:2020年04月10日)