アニメ三銃士

Column47 語ろう!『アニメ三銃士』(おこきになった・・・編)

アニメ三銃士』に関する関係者の証言を紹介する「語ろう!」シリーズ。新たな「証言」を発見したので、ここに紹介します。

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アニメ三銃士 パーフェクトコレクション DVD-BOX 2

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今回の出典元は、『アニメ三銃士』のアトス役・神谷明さんがパーソナリティを務めるラジオ番組『神谷明 TALK!×3』より。この番組は中京広域圏を放送対象地域とするAMラジオ放送「CBCラジオ」にて毎週日曜14時から放送されており、毎回ゲストを迎えての「"神谷明"だから言えること、話せること、"神谷明"だから出演したいゲストがガチトークを交わしていく中で、これから先のミライ(未来)へ向けて、発信できる番組」がコンセプトなっています。


その『TALK!×3』の2018年10月21日・28日放送分に、コンスタンス役・日高のり子さんがゲスト出演しました。
21日放送分では幼少時代から芸能界デビューしてドラマやラジオの仕事をしていた頃の思い出が語られました。続く28日放送分では声優デビューの切っ掛けや、出世作にして代表作である『タッチ』にまつわる興味深いエピソードが語られています。
そして、その流れで『タッチ』後の出演作にして神谷さんとの共演作でもある『アニメ三銃士』についても、何とも興味深いエピソードが語られました。


その模様は『TALK!×3』の番組ホームページに記事として掲載されているので、以下に紹介します。
タイトルは「日高のり子、30年後に知った"おこきになった屁"事件の真実」・・・何ともお下品、もとい、読む者の興味を誘う見出しですが、その真実とは如何に・・・。


以下は記事より、『アニメ三銃士』に関する箇所の引用です。

アニメ三銃士大河ドラマ
その後1987年には『アニメ三銃士』(NHK)に出演した日高さん。原作はデュマの『ダルタニャン物語』。
この作品で日高さんが演じたのは、可愛いけど芯のある強い女性、コンスタンスでした。


実は神谷も、この作品で三銃士のひとり、アトスを演じていました。


日高「あの作品は凄かったと思って。神谷明さんと玄田哲章さんと山田栄子さんが三銃士をやってらっしゃって、田中秀幸さんもいらっしゃって、私の中では"アニメ界の大河ドラマ"だって思えるようなキャスティングだったんです」


30年経った今見ると、すごいキャスティングです。


おこきになった屁
この作品では日高さんがセリフをよくとちっていたと言い出す神谷。


神谷「どういうわけか、"か"を"こ"って言うの。『レディーの物をひっこきまわすものじゃないわ』って言ってたでしょう?」


日高「"か"を"こ"に間違えるという指摘はされてないんですけど…確かに。
『陛下がお描きになった絵』っていうセリフを、田中真弓さんが『陛下がおこきになった屁』って言ったんですよ。『屁って言ってません!絵と言いました』って言ったんですけど」


神谷「僕のイメージでは『陛下がおこきになった殿下の屁』って聞いてるんだよね」
日高「じゃあみんなにそう聞こえてたんですね。私、真弓さんを責めたので申し訳なかったです。


真弓さんて、全部下ネタに持って行く酷い人と思ってたんですけど、本当に言ったんですね。『陛下のおこきになった殿下の屁』って。あ~最悪」
記事全文

日高さんが記憶違いをされているのか、『アニメ三銃士』で玄田哲章さんが演じていたのはトレビル隊長で、三銃士のキャスティングはアトス役の神谷明さんとアラミス役の山田栄子さん、そしてポルトス役の佐藤政道さんでした。(なお偶然にも、先輩作品である『ワンワン三銃士』では玄田さんがポルトスを演じていました)
また出演キャストの豪華さを表わす「アニメ界の大河ドラマ」という表現は日高さんが『アニメ三銃士』について語る時によく使われるフレーズで、自身のラジオ番組『ノンコとのび太アニメスクランブル』でも度々口にしていました。


そして問題の「おこきになった屁」について。神谷さんが指摘した「レディーの物をひっこきまわすものじゃないわ」は『アニメ三銃士』放送当時にも、日高さん本人のインタビューで触れられていました。
djpost1987.hatenablog.com
当時のインタビューでは「レディのセリフらしくないと、ひんしゅくを買った」と語っていますが、神谷さんが指摘したように"か"を"こ"と言うクセがあったのかもしれません。それがジャン役・田中真弓さんが誇張して「お描きになった絵」が「おこきになった屁」になってしまった。そんな思い出話でした。


今回の日高さんのインタビューでは『タッチ』や『アニメ三銃士』の他に、サツキ役で出演した『となりのトトロ』についても興味深いエピソードが語られているので、ぜひとも御一読の程を。
また、日高さんは以下に紹介している、昨年のインタビューでも『アニメ三銃士』について語っているので、今回紹介したインタビューと併せて御一読下さい。
djpost1987.hatenablog.com
日高さんが放送から30年経った今になっても、インタビュー等で折に触れて『アニメ三銃士』の思い出を語ってくれる。それはファンとしては嬉しい限りです。日高さんにとっても『アニメ三銃士』は『タッチ』の直後にして『トトロ』と同時期の、言うなれば声優としての「成長期」における出演作なので、より思い入れも深いことでしょう。


それだけに、日高さんがインタビューやトーク番組で『アニメ三銃士』について、思い出や裏話を存分に語ってくれる。そんな機会が訪れることを期待しています。